慎司馬からご紹介に与りました、総合人間科学部社会福祉学科3年の長田輝です。拙文ではございますが、ぜひご拝読ください。
アマチュア、プロ、日本、海外に関わらず、サッカーをしている人なら皆、クリスティアーノ・ロナウドという選手をご存知だろう。彼は世界年間最優秀選手に送られるバロンドールを5度も受賞している。また、欧州3大リーグ(イングランド・プレミアリーグ、スペイン・ラ・リーガ、イタリア・セリエA)で優勝し、その全てで最優秀選手、得点王を受賞した、史上唯一の選手である。
そんな彼が、先日マンチェスターユナイテッドに電撃復帰した。ユナイテッドファンは大興奮だっただろう。しかし彼の移籍の影響は、ファンの心を揺さぶっただけに留まらない。マンチェスターユナイテッドのインスタグラムのフォロワーは、彼の移籍発表後2時間でおよそ100万人増え、反対に移籍元であるユヴェントスのインスタグラムのフォロワーは30万人減った(筆者もこの内の1人である)。また、彼のユニフォームの売上は全世界でおよそ300億円に達した。これは今シーズン、パリ・サンジェルマンに移籍したリオネル・メッシの2倍である。
クリスティアーノ・ロナウドのマンチェスターユナイテッド電撃復帰については私も大いに興奮している。なぜなら私が小学3年生でサッカーを始め、最初に好きになった選手が、その時に所属したチームに復帰したからである。07-08シーズン、チェルシーを下し、チャンピオンズリーグを制覇して以来、思うような結果が得られていないマンチェスターユナイテッドに、レアルマドリード、ユヴェントスで誰も止められない力を身につけてきたクリスティアーノ・ロナウドが、今度は救世主として古巣に戻ってきた。これほどまでに感動的なことはない。
そんな彼はマンチェスターユナイテッドに復帰して最初の試合、ニューカッスル戦で2得点を上げ、チームの勝利に大いに貢献した。年齢やプレースタイルの変化によって、本当に活躍できるのかが疑われることもあるが、1試合目にしてその疑念を払拭する活躍を見せた。あれほどの選手になると、期待のハードルが高く、それを越すためにプレッシャーを感じ、良いプレーができないということも考えられるが、彼にはその心配は無用だったようだ。
私は、36歳のクリスティアーノ・ロナウドが、所属クラブや戦術は変われど、常に第一線に居続けられる理由は主に2つあると考えている。
1つ目は質の高い準備である。クリスティアーノ・ロナウドは、試合で活躍するためだけに、規則正しい生活を送っている。ある意味で、サッカーだけでなく、日常生活もトレーニングの一環と捉えているようだ。昔のチームメイト、パトリスエヴラが彼の自宅に招待された話は知っている人も多いだろう。https://qoly.jp › 2019/08/16 › patric…ウェブ検索結果「二度とロナウドの家で食事しねぇ」エヴラが思った理由がおもしろい – Qoly
また、彼は1日に5度の昼寝をしているようだ。最近では、彼のこのようなオフザピッチでの取り組みに感化されたチームメイトが、休日にお菓子やケーキを食べるのをやめたという話もある。
2つ目は、緊張を楽しんでいるということである。みなさんは、クリスティアーノ・ロナウドがマンチェスターユナイテッドに移籍する前にどのような物語があったのか知っているだろうか。実はマンチェスターユナイテッドに移籍する前は、母国であるポルトガルの、スポルティングリスボンに所属していた。彼はそこで、おそらく人生を変えたであろう試合を経験した。それが2003年8月に行われた、スポルティング対マンチェスターユナイテッドの親善試合である。彼はその試合で活躍すればマンチェスターユナイテッドだけでなく、他のクラブからの視線を集められるということを知っていた。だからこそ、試合当日は緊張していた。しかしながら、そのような状況下で彼は素晴らしい活躍をした。マッチアップした元アイルランド代表のジョンオシェイはクリスティアーノロナウドのドリブルに翻弄され、前半だけで体力を使い切ったと言っている。彼はあの試合について、「緊張していたが、それを楽しむことを考えていた」と述べている。クリスティアーノ・ロナウドという世界最高のプレイヤーであっても緊張はする。しかし、それを楽しむことで、これまでの実績を得てきたのだろう。
クリスティアーノ・ロナウドの今後の活躍、是非ご注目ください。
次は、顔が香ばしい溝邊岳都です。