同じ伊豆出身の大陽からバトンを受け取りました、社会学科4年マネージャーの水口 瞳です。
4年間の部活動生活、正直とても長くて、楽しいことより辛いこと、大変なことの方が何倍も多かったです。 高校まで部活動を経験したことのない、女子校出身の私がサッカー部に飛び込むというのは挑戦的なことでした。 そんな中で、ここまで部活を続けられたのはみんなのおかげです。 部活動を通して、「誰かのために」頑張ることの楽しさを知りました。 大好きなチーム、頑張る同期と同じ熱量で取り組みたい、そう思えました。 マネージャーという一番近い立場で、たくさんの景色を見せてくれてありがとう。 関わってくれた全ての人に感謝しています。
最後の部員ブログ、本当は「目標を達成しました!」という晴れやかな報告をしたかったです。しかし、「やり切ったと笑顔で引退する同期を隣で見る」という1年生からの目標は、自分自身の実力不足により最終節のベンチ入りが叶わず、未達に終わりました。 なので、代わりに ①意識していた2つのこと ②部活での後悔 を書きます。 普段はあまり表に出さないマネの考えを覗き見するきっかけになればと思います。
まずは、私が2年生頃からマネージャーとして意識していたこと。
1つ目、「選手ファースト」。
「選手のために」、これは私の根底に常にあった考え方です。
選手にとって悲しいことかもしれないけれど、私はこの組織にいてマネージャーが選手と対等だと感じたことはありませんでした。そして、私はここに何の不満も感じず4年間を終えました。
体育会サッカー部における主役は選手だからです。
どう頑張っても、マネージャーはチームを直接的に勝たせることはできません。
テーピングで主力選手の欠場を防いだり、交代用紙をすぐに書いてタイムロスを減らしたり、間接的な貢献はもちろんできます。だだ、私たちはシュートを決めることもゴールを守ることもない。
そのシーンで1歩足を伸ばしたら、結果は変わっていたということはあり得ないのです。
私たちは主役になり得ない。選手はマネージャーがいなくてもサッカーはできるけれど、マネージャーはそうではありません。私たちスタッフは自らの夢や目標達成、やりがい、承認、居場所のためにこの組織に属しているにすぎないのです。
自らの目的のために部活動という舞台に所属している以上、「選手のために」行動することが求められます。自分のやりたいことと組織のためになることがイコールでなかった場合は、常に優先すべきは「組織」です。
もちろんマネージャーも主役になって輝けるよという意見もあるでしょう。でもこの部活のマネージャーには、主役じゃなくてもいいじゃないって人の方がギャップは少ないと思います。かくいう私も「自分のために」頑張れない人間なので、「誰かのために」が仕事の中心のマネージャーが性に合っていました。
「選手のため」を常に意識した4年間でした。
2つ目、「マイナスを減らす」。
スタッフの仕事にプラスはありません。
選手の給水にかかる時間を減らす、テーピングで怪我を予防する。もっと小さいことで言えば、塩分チャージをマネが用意することで「個人で買って、持ってきて、試合前に取り出す」この手間をなくす。
そんなふうにマネージャーはマイナスをいかになくすかという仕事です。
正直、褒められることはありません。もちろん無償だし、日常的に感謝されることもそれほどありません。でも私はそれでいいと思っています。だって、選手が気がつかないくらいにスタッフはスタンダードを保てていたのだから。
具体的なポイントを挙げて感謝されたり、褒められたりしたってことは、今まで選手が不満に感じていて、改善したことに気がついてしまったということだから。
節目の「いつもありがとう」、最後の「今までありがとう」。それで十分です。ありがとう。
プラスがないから実感は得にくいけれど、みんなが知らないとことでマイナスをゼロに近づける努力をしていました。
長くなりますが、最後に後輩へのメッセージ。
私の一番の後悔は、「常に」本気で部活に向き合わなかったこと。
特に後輩マネージャーには私を反面教師にしてほしいです。
先輩や後輩の話を聞いていて、この組織でスタッフとして常に100%で向き合い続けることの難しさを感じます。
私はマネージャーをしながら、他のこともそれなりにしました。
グーグルカレンダーの1日の予定が表示数限界(6個)パンパンに入っていたり、それを超えて…で表示されたり。大学生活は充実していたし、自分の視野を広げる環境でした。
そんな日々が好きでした。
ただ、マネージャーとしては確実に不足していました。
色々経験できたと言えば聞こえはいいですが、中途半端。足踏みしていた時間は長かったです。
定期的に部活やめたい、なんでやっているんだろう?と思う時が来ます。「サッカーから離れたいと思ったことがない」と引退ブログ書いていた南海子が羨ましいです。
自分が組織にいる意味を見失ったり、他にやりたいことを見つけたり、人間関係に悩んだり、部活以外の選択肢を知っていたからこそ、迷いました。
チームが好きだったし、本気で向き合っていたと胸を張って言えます。マネージャーとしてできることを模索したり、本や動画でテーピングを勉強したりしました。
でもそれは「いつも」ではありませんでした。
最後の1年も迷いました。
自分達が引退した後を考え、とにかく後輩に経験を積ませようと、公式戦のベンチを後輩だけにしたり、いつも自分が巻いていたテーピングを後輩に任せてみたり。
とても頼りになる後輩だったから、試行錯誤しながらやり遂げてくれました。でも同時に、あれ、じゃあもう4マネいらないじゃん。と気がついてしまったのです。
そこで、一回部活動への想いがぷっつり切れてしまいました。
「史上最高の上智」を目指すチームの中に、こんな中途半端な人がいていいのかなと。特にラストイヤーである今年、1部で1勝もできなかった悔しさを糧に同期が身を尽くす中、自分だけが宙に浮いている状態でした。
でもとにかくその時間がもったいないのです。4年という限りある時間の中で、辞めるか続けるかの選択肢で迷うくらいなら、続けるという選択を正解にする努力をした方が何倍も生産的です。
私はそれに気がつくのが少し遅すぎました。マネージャーという選択を正解にすると、早々に腹をくくればよかったのです。
過去の自分の選択も、今ある環境も変えることはできません。
後輩のみんなにはそこに文句を言うのではなくて、今ある環境の中で自分の選択を正解にする努力をしてほしいです。「常に」本気で向き合ってほしいのです。
改めて,4年間本当にありがとう。みんな大好きです。 そして、入部を決めた1年生の私。その選択は正解です。 本気でサッカーに向き合う選手を近くで支える日々は、大変なことばかりだけれど、かけがえのない大切な時間です。大学生活を費やす価値はある。迷わず突き進もう!
次の部員ブログは松井 健豪が担当します!引退のスピーチ感動したよ。怪我に悩まされた彼は最後に何を語るのでしょうか?お楽しみに!