前十字靭帯断裂の大怪我を負った結果、左膝に驚くほどダサい日焼け跡を作ってしまった渡邊 裕二郎くんのご紹介に預かりました、一年総合グローバル学部総合グローバル学科の岩田 基希です。今回の部員ブログは、これまでの振り返りとこれからの抱負を語るとのことなので、自分なりに色々と書いてみました。
拙い文章とはなってしまいますが、最後まで読んでいただけると幸いです。
以下、文体変わります。
題名にある『違い』とは何か。英語で言えばdifference、何かが何かと異なることを表現した言葉だ。この言葉はしばしばサッカーの場面で、特定の選手を賛美するために用いられる。ピッチ上で(またはピッチ外で)卓越した動きを見せ、周りと差別化を図り、自分が唯一無二であることを証明する選手にこの言葉が贈られるのだ。「あいつはやっぱり違うな」「違いを見せた○○」というように。直近の代表戦で言えば、後半途中出場ながら圧倒的な個で試合を決定づける追加点をもぎ取った三苫薫、部内で言えば、都リーグ後期國學院大学戦で圧巻の足下の技術を見せつけた小山田直人が「違い」を持つ選手なのだろう。
思い返せば、私のサッカー人生はこの「違い」に憧れ続けてきたものであった。特段、体格に恵まれているわけでもなく、フィジカル的に強いわけでもなく、圧倒的な足下の技術があるわけでもなかった私は、楽しくサッカーをする中で、何か強烈な武器がある彼らに密かに憧れを持っていたのであった。サッカーがただの遊びから勝負の世界へと変わった時もやはり、自分のストロングポイントを活かして次々と試合に出ていくチームメイトがいる現状に悔しさを滲ませながらも羨ましがっている自分がいた。戦術的な使われ方をされる彼らに対して、私は「まぁここに置いときゃ安パイだろう」というように明確なタスクを課される事なく何となく試合で使われていたように感じる。
自分の存在意義を見つけるためにも、試合に出るためにも、自分の武器はポリバレントにあらゆる役割をこなすことなのだと割り切り、攻守に渡って満遍なく力を発揮するため基礎的な部分から叩き直していった。そのかいもあってか、弱小校ながらも中高では数多くの試合に出させてもらい、強豪校が鎬を削る選手権都大会という舞台を経験することができた。非常に実りある高校生活を過ごし、少しばかりは「違い」を見せれたかなと密かに自信を持てるようになった結果、大学でも体育会でサッカーをするという決断をとったのだ。
違いを見せるべく、上智大学体育会サッカー部の練習に参加したわけだが、高校から全てにおける基準が上がったことで、私自身は特徴のない普遍的なプレーヤーへと逆戻りしてしまった。何の特徴もない選手は当然上のカテゴリーで使われるわけもなく、自分がファーストプライオリティーとなるような明確な違いを見せることは愚か、違うポジションからコンバートされた選手にポジションを奪われたり、前半のうちに交代させられたりするなど屈辱極まりない経験をした。自分の武器を見つける旅が再びスタート地点に戻った。まさにそんな感じである。
都リーグに出場する選手が全員何か強烈な武器を持ち「違い」を見せることができるのは火を見るよりあきらかである。逆に言えば、「違い」を見せられるような武器がない選手は都リーグには出られないのである。確固たる武器を持つことが都リーグ出場の近道であることを信じて、唯一無二の武器を見つけることを今後の抱負としたい。「違い」を追い求めるこの旅を完結させるためにも、今まで以上にサッカーに真剣に向き合い、岩田基希という人間と素直に対話することをここに誓う。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
次の部員ブログの担当は、僕に某Youtuberを彷彿とさせるようなあだ名をつけた、都立の星、溝邊 岳都くんです。抱腹絶倒させてくれることでしょう。お楽しみに!